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May 24, 2005

人類の進化とは

人間は昔と比べると苦味を感じなくなったらしい。この記事は非常に興味深かった。安全なものばかり食べるからこうなってきたのだろう。ということは、苦くても体に害のないものをさらに見つけて食べるようになるのかな。

人間の進化は不思議だ。先日読んだのだが、人間は環境を変えるようになったので人間自体の生物学的進化が止まった。というようなことを以前のエントリーで書いた。ある程度こても真実であり、やはり人間は生物学的な変化をしているというのも事実なんだろう。

で、人間の変化は面白い。たとえば、この苦味の話。かなり極端な例になっている。ひいじいちゃん世代は危険なものも多くあって、そのような状況で食べていた。しかし、じいちゃん世代は比較的安全なものを食べた。すると、おやじ世代からは苦味遺伝子が減りはじめる。そして自分の世代は著しく苦味遺伝子が減っている。実際に苦味遺伝子を食べなくなった世代の遺伝子は変わっていないのに、その次の世代の遺伝子は変わっている。なんか不思議だ。そんな経験による変化は遺伝子に刻み込まれ次の世代はそれに対応した遺伝子を持つようになっている。そうやって変化が遂げられる。たぶん、一歩進んで二歩下がる的な変化をしているのかもしれないが、全体として前の世代の習慣の変化が
遺伝子にのっかり、次の世代には遺伝子が変化する。

あと、全体の平均というのもすごく面白い。平均を取るとある傾向が見られるのは当たり前なのかもしれないが、ばらばらなものが集合することにより傾向が生まれてくるというのはなんか面白い感じがする。


苦味感じる遺伝子、人類進化で急速に退化
 苦味を感じる遺伝子は人類進化の道のりで急速に退化したことを、総合研究大学院大学(神奈川県葉山町)の郷康広研究員らが突き止めた。
 苦味への感受性は、毒を体内に取り入れないよう備えられたとされているが、人類は、発達した脳で毒を学習し、実際に食べなくても見分けられるようになったことが急な退化の原因らしい。この成果は米遺伝学会誌の今月号に発表された。
 苦味を感じるセンサーを作り出す遺伝子は人類では25個が働いている。ほかに機能を失った残がいのような遺伝子が11個ある。
 研究チームがチンパンジーやゴリラ、マカクザルなど12種の霊長類の苦味遺伝子を調べたところ、これらが持つ残がいの遺伝子は人類よりも少なかった。さらに、1個の苦味遺伝子が機能しなくなるのにこれらの霊長類では平均して約780万年かかっていたのに対し、人類は約200万年と退化が3・9倍も速かった。
(読売新聞) - 5月23日3時7分

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