February 2006 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28

February 02, 2006

広川泰士 As time is -齢-

広川泰士さんの写真を知ったのはつい最近だったと思う、雑誌ニュートラルのブログで。

As time is -齢-というタイトルの写真展がGALLERY 21  ギャラリー・ヴァンテアン ホテル グランパシフィック メリディアン 3F  でやっていたので行って来た。

惑星の音が一番すきなのだが、TIMESCAPESも気に入っていたので、その展示があるということで行って来た。

誰もいない。すばらしい。落ち着いて見れる。
やっぱり、TIMESCAPESはよかった。モンゴル、ナミビア、青森、ユタ州などで撮った写真。
レンズを開きっぱなしにして撮っているので、星の動きが見れる。
そこに何か自然の時間を感じる。


関連エントリー
http://www.teratown.com/blog/archives/002073.html

January 28, 2006

上野周辺

スカイザバスハウスへいき、芸大の美術館に行った。

世界遺産からのSOS
−アジア危機遺産からのメッセージ−写真・映像展

東京芸大の美術館でやっていたのでいった。
平日に美術館にいくと、豊かな気持ちになる。人も少なくてゆっくり見れるからだ。

アフガンのバーミヤン、イランのバム、カンボジアのアンコールワット、フィリピンのコルディリエーラの棚、ネパールのカトマンズなどが紹介されていた。その他にも映像で世界遺産が流れていた。

一番はアフガンのバーミヤン。あれは圧巻だった。


芸大美術館で伊藤隆道展もやっていたのでいく。入った瞬間、異次元に来た感じ。
http://www.mov-art.co.jp/takamichi/

原美術館と日本未来科学館に行きたいなと思う今日この頃。

January 05, 2006

オーボエ

オーボエってきれいな音色だなぁー。

さんまの夢かねえたろ、みたいな番組が毎年正月にやっている。これの番組宣伝を見たら名前は知らないがキレイな音色が聞こえた。なんか面白そうと思った。でもその時間家にいなかったので録画。大体この番組は、楽器を有名な人と演奏したいとか、巨大なものを食べたいとかの夢がかなえられる。その一つ。宮本文昭さんというオーボエ奏者と演奏したいという高校生の夢がかなえられた。そのストーリーはけっこう良かった。単純なストーリーだったんだけど、高校生を見ていて良い経験してるよなー。多くの若者がこういう経験をできると日本も変わるなと思った。死ぬまで忘れない経験・死ぬまで忘れない一瞬ってのはこれなんだろうと思った。なんか最近視点がおっさん化している気がする。

田舎(地方)に行ったら何か楽器をやりたいと思う。オーボエでもサックスでも、ピアノでもバイオリンでも。比較的簡単なもので、音色がキレイなものが個人的にはやりたい。高い音が澄み切っていて音が伸びる楽器や音色が好きです。

December 18, 2005

Ex-formation 脳に傷をつける

原研哉さんを知ったのは、無印の広告がきっかけだっただろうか。僕は、2年ほど前ウユニ塩湖の存在を知りどうしようもないほどの衝撃を受けた。その時に、ウユニ塩湖について徹底的に調べていた。そんな時に、ウユニ塩湖で撮影をしたという無印の広告に出会った。その広告はこの二つ。

01

02

この広告を作っていたのが、原研哉さんだったのだ。それからずっと気になる存在だった。しかし、特に著書を読むこともなく、実際に会いに行くわけでもなかった。そしてそのまま、ウユニの地へ行った。南米の旅のさなか原研哉さんの話が出たのは1ヶ月月が過ぎようとしたころだったと思う。4回も偶然会った人がいる。その人となぜか話が盛り上がった。W大を止めてデザイン系を大学で学んでいるといってた。そんな話の中で原さんのことが出てきた。原さんが好きだとラパス行きのバスの中で言っていた。(このバスの中での会話はかなり真剣なトークで今でも思い出す)僕が、ウユニ塩湖を使った無印の広告も作っていると話した記憶がある。それからラパスで別れ、最後にまた偶然会ったのはウユニ塩湖の真上。ほんの5分ぐらいだった。それから、原さん実際に会って話を聞きたいと思っていた。

Making of Ex-formation 『Ex-formation 四万十川』(中央公論新社) 刊行記念 原研哉トークショーがあるというので行ってきた。青山にある青山ブックセンターに。青山ブックセンターにははじめていったと思う。日曜日の夜だからか人も少なく、居心地の良い本屋だった。さらに、洋書も含めホンノセンスが良かった気がする。

-----------
open型脳 人の脳で考える
人の考えを自分の頭にとどめるより、他人の頭につなげていく。

間違いないことを伝えること=教える
そうでないことは=一緒に考える

デザインは共通項 みんながそうだなぁと思えるもの、そしてそれを試すこと。
デザインはアートではない。デザインは製作段階で、人の実際の反応を見て、いけてるかどうか判断する。

ボールゲーム(球技)とデザインは似ている。球技は上達する。なぜなら常にボールは丸いから(常に同じ形)でルールが決まっているから。だから、原理を理解していくことが出来て上達する。同じようにデザインやコミュニケーションも上達する。

一番うまいコミュニケーションは相手が知らないうちに(無意識のうちに)、知っちゃっているとか、伝わっているとか、買っちゃってる。それがベストなデザインコミュニケーション。

open museumという概念。建物などハードウェアにとらわれない。
情報が編集されてあるところ、物が集められてくるところ=museum

ヨーロッパのmuseumは王様のコレクション
アメリカのmuseumは大衆教育のため
日本は、基本的に行政主導

コレクションしてみるよりも、現代は移動が簡単になったので現地へ行って見たほうが良い。自分でイメージすると現実化する。

デザイン・情報の建築を建てること。編集された情報。
情報のゴールはユーザーに力を与えること。脳をさらに運動させることが情報の力

現代の人は情報を投げ、受ける。また投げて、受ける。それの繰り返し。それなのに知っていると言う。表面情報だけたくさん現代人は知っている。それは本当の意味で知っていることにはなっていない。別のことをしないと、伝わったといえない。
コミュニケーションをやっていて、相手に知っていると反応させちゃダメ(ゴミの情報ということ)以下に知らないかを分からせる。そして、次のアクションにつなげさせるのがベスト。

Information 情報 In-formation
Ex-formationは造語 未知化 知らないことを知らせる。 人に興味を持たせるもの

表面情報だけたくさん現代人は知っている。だから、ちょっとやそっとのことじゃ驚かない。

・四万十川プロジェクト
四万十川の上流から下流までの、生物や水などの特徴がまとまったマップがあれば100倍楽しめる。

上流中流下流それぞれの川の水の流れをアスファルト&白線の道路に合成で変える。すると普段見ている道路の車線で、川幅が自然と分かる。
--脳についた傷のように、川の形状は忘れない。あんなふうには見ていなかったと気づく

昔は足(素足)がインターフェイスだった。センサーの役割を果たす。

主観が入らない同じ質問のインタビューをたくさんの人に行う。
ex)いったことのある場所で一番遠いところは?昨夜の夕食は?ポケットに何が入っている?など

これらの質問を多くの人に、そして東京と地域の人に行うと特徴が見えてくる。

情報は、相手に分からせるときに使う時と、相手にわからせないで興味を引く時がある。
前者は取扱説明書、後者は映画の予告編。

異化 当たり前の日常を見直す。 アフォーダンスを疑う、逆手に取る。

ゲシュタルト崩壊がおこって、わけがわかんなくなる。それから結局本質は何か?と突き詰める。

徒労のようなことを超えてこないと、人と違った面白いことは出来ない、そういった発想は生まれない。
バカ力が必要。


関係ない話。思いつき。
思いついたこと、デジカメで写真を撮った直後にタグをつけれたら、どこで取ったかがはっきり分かり、あとの整理が楽になるなぁ。

Ex‐formation四万十川
4120036855原研哉ゼミ

中央公論新社 2005-11
売り上げランキング :


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

December 13, 2005

アートとデザイン

アートとデザインはホンノちょっとの違いって、2週間ぐらいに話していた。絵を描く友達と。アートはほんのちょっと違えばデザインになる。でも、そのホンノちょっとが大きな意味を持つ。ってな感じで。

で、ニューデザインパラダイスの展示を先日見てきた。

確かに、トリエンナーレ杉本さんの写真展とは少し違った雰囲気だ。

まあ、ニューデザインパラダイスの印象は発想が面白いなってこと。ありふれたもの例えば、つり革、鳥かご、救急車のサイレン、電話ボックス、ゴミ袋、かさ、日本地図、名刺、電報、印鑑、婚姻届、犬小屋、ろうそく、郵便ポストなどをリデザインする。これらのものは当たり前に使われているもので、不便であってもそのままで新しくデザインすることはあまりない。それらの物を新しく生まれ変わらせる。

個人的には電報がよかった。電報は透明のレゴブロックの大きいサイズのような感じで、半透明。色は四種類でおめでとうとか、がんばってとか、それぞれのメッセージ内容によって違う。さらに、レゴブロックのように電報を積み木のように重ねられる。だから、部屋のインテリアとしても使える。メッセージはブロックの横の面に薄く削るような感じで書かれている。

あと、鳥かごはPINOをデザインした松井さん。最近は就航間じかの飛行機会社スターフライヤーのデザインも。4,5年前に情熱大陸に彼が出ていてオモロイなと思った記憶がある。その時、メールしたら返信くれたのも懐かしいな。鳥かごはかごがない。水がたまっていて、鳥が呑みに来れる器。空間全体を鳥かごとして捉えるという発想。さらに、鳥の重さでセンサーが作動し、自分の部屋においてある鳥の形をしたスピーカーから鳥のさえずりが聞こえるってな感じ。

あと、世界遺産のthe song of lifeという曲を作った鳥山さんは救急車の音をリデザイン。外に聞こえる音は同じ。中で聞こえる音は患者のことを考え、イントロは癒し系で始まるという。さらに、ピアノなどの伴奏をつけた。

鉛筆も面白かった。芯の周りの木が普通じゃない。何構造っていったか忘れたけど、中は空間何だが、力に強い構造。だから、削ると削りカスの形が面白い。

正直言って、リデザイン後の作品がしょぼいものも多々あった。それに、実用性がかなり損なわれているんじゃないかと思うものも。一見すればおしゃれのように勘違いしそうっていうか、表面的なものも多かったな。

で、結局アートとデザインの違いは何なのか。誰かと話していた時、アートは自分の中から沸きあふれるものを形にしたもので、デザインは注文されて作るものって話をしたことも。

見た瞬間に、見た目としてアートとデザインって区別できる気がするんだな。でも、その違いは何なのか分からないんだけど。時間のあるときにでも考えてみるか。

BGM All I Wanna Do   Sheryl Crow


All I Wanna Do

December 12, 2005

本当に美しいもの、「静けさを持ったもの」

本当に美しいものってあるのか知らない。絶対的な基準はないってことも言える。個人の心(脳)の問題だから。それに時代背景とかにもよるから。一方で、絶対的なものがあるかもしれない。美しいものはなく、美しいと思う心があるという人もいる。

僕には、今の時点でこうだとは言い切ることはできない。

でも、俺にとって本当に美しいものは「静けさを持ったもの」ってのは言える。それが、なぜかってことは言えない。でも、最近そう感じる。昔から、自分が本当に美しいと思うものには共通点があるきがしていたが、それが最近自分の中で「静けさを持ったもの」って言語化された。気づいた。

December 11, 2005

横浜トリエンナーレ2005

みなとみらいの山下倉庫の埠頭でやっていた、横浜トリエンナーレにいってきた。スカイザバスハウスのアニッシュカプーア展、森美術館の杉本博司さんの「時間の終わり」に続いてだ。連続で芸術の冬とでも言えるぐらい。あいかわらず、まとめてどどどって性格だ。

東京で初雪を観測したその日の朝、横浜へ向かった。来週で終わってしまうので、混んでいるかと思っていたが、たいして人はいなかった。ゆっくり楽しむことが出来たが、寒さは半端なかった。

今回のテーマは「アートサーカス(日常からの跳躍)」らしい。チケットを買い、中へ。入ってすぐ、「DIVA AIR LINES」ってのでうける。電車の中でスチュワーデスの服装をした人が平然とドリンクサービスを始める映像。出勤風景も映っていたり、乗客のリアクションが面白かったり、バルセロナとソウルでも撮影していたのが面白かった。両方ともいったことのある都市だし。

それから、その横に故・高松次郎さんが昔に作った影の作品 《工事現場の影》。これは東
京銀座で新築中のビルの工事現場の外壁としてつくられたものらしくって、縦2,5メートルぐらいで横7,8メートルはある大きな作品。白の背景に通行人の影が映っているよう作品。当時これは一日で撤去されたらしい。芸大の友達が、この作品の再製作をしたと聞いていた。この作品は影の配置のバランス が洗練されてた。影の色の濃さと影の間の空間の精度の高さを感じた。現代アートではあまり「静かな美しさ」を個人的には感じないが、この作品にはそれを強く感じた。

その後、いろいろな作品を見たが、印象に残っているものをいくつか。

暗い部屋の真ん中にぽつんと一つ大きな昔の真空管のような電球があった。周りには木の棒の細長い腰掛がおいてある。入り口は二つ。そんな状況。みんな中に入る。俺も入って腰掛ける。何だ?何も変化がない。よく分からない。すぐに出ようかと思ったが、とどまった。誰かが、口に指を当てて静かにってポーズをしている。中の人が徐々に気がつき、静かになる。すると、ぼぁーんって暖かい色の光が明るく灯った。すると、みんな満足したらしく出て行った。俺はなんか気になってまだ居座った。その間もいろいろな人が出入りする。話しながら入ってくる人、申し訳なさそうに来る人、一人で来る人、2人で来る人、若い人、おばちゃん。出入りが止まらず、明かりはつかない。だから、気づかずに(明かりがともるのを見ることなく)出て行く人が8割ぐらい。静かにと促す人、じっと待つ人、すぐ出て行く人、みんな静かなのに何?何?と話すおばちゃん。いろいろな人の行動を含めた上での作品なんだろうけど、やっぱこの人の行動は面白い。しばらくすると、空気の読める人がそろったのか、すぐに静かになった。するとまた明かりがついた。人数が多いとより明るく、より早く灯りがつくようだ。一回強く灯りがついて、また弱くなった、しかし、みんなまだ静けさをしっかり保った。すると、また、ぼぁーんと明るくなり、強く光を放った。これを、4,5回繰り返した。何というか、光にありがたさを感じた。それから、人が出て行ったがまだ残った。すると、出入りが激しく、ザワザワして光らない時間が続いた。そして、静かになったらまた少し光った。すると、みんなすぐに動き出して、光のショーは一瞬で終わった。そして、僕もこの作品を後にした。

それと、大きな部屋というかボックスに小さな丸い穴がたくさんあいていた。そこから、中をのぞくとたくさんの犬のオブジェのようなものがたくさんあった。それも中は二階建てで、それぞれ雰囲気が違った。これはなんか面白かったなー。たぶん奈良さんの作品。

その他にも多くの作品があった。鉄パイプで階段が作られていた作品。部屋に電球が一つある作品が印象的。あと、穴から犬をのぞく作品とか、三角錐の形の金色の千羽鶴とかはパンチがあった、影が映る作品とか、DIVA航空という列車で飲み物サービスする映像とか、島の周りを歩く女性の映像・これはなんか面白かった、電線に像とかがあるのとか、丸いクッションの部屋・けっこうリラックスできる、ブランコ、インド人の顔の作品、つみきで糸の張り具合を変えられて音を鳴らすもの・これは幼稚園に戻った気分で遊んだ、暗い大きな部屋の中に砂漠のような大地があり、そこで映像が映し出されるもの、アメリカンな感じのコミカルな人形みたいなの、大きなサッカーゲーム、冬の登山の道具が並べられているもの、黄色いビールケースで作られた空間、電話ボックスの作品、トラックの荷台の中で映像を見る作品、その映像はロケット花火がピューピューと飛ぶもの、いろいろな建物のドアを写して開けるときの人の表情や、その時の音で音楽を表す映像、壁に接したタイヤが回転して削れているもの、本当にいろいろ。

15万人突破と書いてあったが少ない気がする。1000円の入場料で計算しても、、、1億5千万。これじゃペイしないよな。実際に人も少なかった。日曜日、さらに再収集の前の週なのに。
イベント的な時間の流れを持つ盛り上がるものが日本人は好きなのだろうか。それとか、昔に作られた作品(海外や日本を問わず)を好むからなのか。上野の展覧会はいつも人であふれているから、やっぱそうなのかな。財政面で続けるのは難しいんだろうなって率直に思った。

世界遺産、遺跡移築

いつものことだけど、情熱大陸と世界遺産の流れは最高だ。
情熱大陸をみて、この人かっこええなぁ。って思って、それで、世界遺産の映像の美しさと曲の美しさの重なり合いで心が洗われ、新たな地への憧れをいだく。

今回の世界遺産は危機遺跡。番組のはじめにいくつかの世界遺産の映像が流れた。その映像かっこよかったなぁ。って思った。メインはイランのバム遺跡だった。しかし、番組の前ふり的な感じで危機遺跡の事例としてエジプトが出てきた。

アスワンハイダム建設によってエジプトの遺跡を移動しなければならなくなったそうだ。そして全体を移築したらしい。そしてテレビでは移築の成功と言っていた。確かに、「移築」は成功したんだろう。でも、全体を移築したから良いってもんではないと思う。遺跡はその場所にずっと昔に作られ、その場所で役目を果たしてきた。そこの場所に染み付いたものがあると思う。その場所にあるからこそ意味があるとでも言おうか。どんな川が流れ、どんな土壌で、どんな植物があったか知らないが、それらのもともとの自然条件(前提条件)があった上で、遺跡は作られたのだから。

まあ、テレビ番組的な表現としては「成功」という方がよいということもわかる。言わないわけにはいかない。まあ、純粋に土地を含めた上での遺跡だよなって思ったから書きました。

アあと、スワンハイダムの建設を批判しているわけではない。詳しいことは知らないが、そこに作るらなければならなかったのかもしれないし。

December 10, 2005

杉本 博司:時間の終わり

芸大の友達が勧めてくれた。それに、上野公園飲みに杉本さんが来てくださったので、行ってみた。

個人的には「海景」がよかった。

なんか、すごい写真の対象物と真摯に向かい合って、それで素朴と言うか自然の状態を大切にするというか、あまりごちゃごちゃしたことしないんだけど、面白い発想の手法(向かい合ったことによって自然と行き着いたことなんだろうけど)で作品を作り上げるって感じでした。

数式を三次元であらわしたものを写真でとった作品、クロマニヨン人や原始地球の頃の動物とかの作品、直島の神社の作品、絵で描かれた人物を写真で撮った作品、部屋を撮った作品など。三十三間道の仏像の作品も圧巻だった。建物をぼかして撮影した作品も。カサバトリョとかもあった。劇場を撮影したものも。

杉本さんが、アメリカの番組で特集された時のものが流れていた。その時の杉本さんの言葉がおおっと思うものだった。すげぇって純粋に思った。作品もその空間の作り方も、そしてあの話した時の笑顔の柔らかさもすごいと思ったのだが、その根本にはやっぱり彼の作品作りに対する姿勢と信念がしっかりしているんだと思った。

guide881.jpg

「私が写真という装置を使って示そうとしてきたものは、人間の記憶の古層である」 「海」は、「太古の人類が見た同じ景色を現代人が見られるか」というテーマ設定のもとに被写体として選んだ。著書「苔のむすまで」より


杉本 博司:時間の終わり
会期:2005年9月17日(土)− 2006年1月9日(月・祝)
会場:森美術館 六本木ヒルズ森タワー53F
2001年にハッセルブラッド国際写真賞を受賞するなど国際的に活躍する杉本博司。本展は1975年から2005年に制作された杉本の代表的なシリーズが初めて一堂に会する回顧展です。
現実と虚像の間を視覚が往来する《ジオラマ》や《ポートレート》、映画1本分の長時間露光による《劇場》、世界中の水平線を撮り続ける《海景》から、20世紀の代表的な建築を無限大の倍の焦点で撮影した《建築》、最近作の《影の色》、《観念の形》まで、新作・未発表作品を含む約100点が展示されます。
また、写真や光から派生して、近年は建築空間にも強い関心を持つ杉本は《護王神社―アプロプリエイト・プロポーション》、《影の色》で被写体となる空間を自らデザインしたように、本展全体の展示デザインも手掛けています。
会期中《海景》を展示する漆黒の空間に能舞台が配置され、杉本舞台美術による能公演も予定。また、コラボレーションとして、サウンド・アートの分野で世界的に活躍する池田亮司によるサウンド・インスタレーションも予定されています。 本展は、森美術館で開催後、ハーシュホーン美術館・彫刻庭園(ワシントンDC)、フォートワース美術館(テキサス)に巡回します。

December 09, 2005

アニッシュ・カプーア

上野のスカイザバスハウスに行った。
芸大に行く前によってみた。と言うのも、みんながこのアニッシュ・カプーア(Anish KAPOOR)の展示を評価していたから、見てみようと思って。

正直、想像していたのと違った。個人的には好きとか嫌いとかは感じなかった。どっちかいうと好き。でも、すっごく衝撃を受けた。何と言うか、目がチカチカしたし、声(音)の聞こえ方に驚いたり、水が水と思えなかったり、不思議の連発だった。今までの常識をつぶされ、異次元な感じがした。それだけで、良かった。

スカイザバスハウスというギャラリーは小さなところ。そこに、6点の作品が置いてある。そんなところ。入ってすぐ目に入った紅色の作品に足をすすめる。すると、目がおかしくなる。チカチカ。凹面鏡の原理そのものといえばそうなのかも。しかし、それだけじゃ説明がつかないような。まあ、俺はよく分からないことだらけ。逆さに映ったり、はっきり映ったり。自分が遠ざかったり近づいたりすると、そんな感じで変化する。

素材は何だったんだろうかと疑問を持った。一通り見て、作品集をぺらぺら見ていた。するとシンセティック ウッドって書いてあった。合わせ木なんだろうか?僕が行ったらちょうど偶然友達がいた。ばらばらに見ていたのだが、お客さんもいなくなったので、しゃべった。すると、不思議。一人邪気がつかなかった体験をした。声が反射して耳に入ってくるのだが、その聞こえ方が不思議。音が反射して伝わってくる順番が変わっているのかなぁ。自分が動きながらしゃべると聞こえ方が変わって面白い。

さらに、中央に回転する作品があった。透明な樹脂が表面に塗ってあり、その下に赤色物体があるのだと思っていた。でも、何で回転しているのかなぁと思った。作品解説をチラッと見たら、waterとなんとかってのが目に入った。この上に水でもたらすのかと思った。友達と話すと、透明の樹脂じゃなくて水だという。!!??驚き。遠心力で凹面が出来上がっていたのだ。タメシに息を吹きかけると、さざ波が立った。驚き。

写真で見ても分からない、全く分からない。写真を見て分かったつもりになるのは怖いな。実際に作品と向き合ってみないとあの不思議な感覚は絶対に味わえない。本物のみが持つ力。

なんか、すっごい印象深い展示だった。お勧めです。上野に行ったら是非行ってみてください。行ったら感想教えてください。


こんな言い方は良くないと思う。それに、どんな国も十人十色でいろいろな人がいる。しかし、インドにいったことある人なら不思議だと思う。インドに生まれ育った人、そして20歳までと言うその人の大部分を作り上げる時期をインドで過ごした人が、この作品を作り上げるなんて。まあ、金持ちの家に育っていたにせよ。