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December 10, 2005

杉本 博司:時間の終わり

芸大の友達が勧めてくれた。それに、上野公園飲みに杉本さんが来てくださったので、行ってみた。

個人的には「海景」がよかった。

なんか、すごい写真の対象物と真摯に向かい合って、それで素朴と言うか自然の状態を大切にするというか、あまりごちゃごちゃしたことしないんだけど、面白い発想の手法(向かい合ったことによって自然と行き着いたことなんだろうけど)で作品を作り上げるって感じでした。

数式を三次元であらわしたものを写真でとった作品、クロマニヨン人や原始地球の頃の動物とかの作品、直島の神社の作品、絵で描かれた人物を写真で撮った作品、部屋を撮った作品など。三十三間道の仏像の作品も圧巻だった。建物をぼかして撮影した作品も。カサバトリョとかもあった。劇場を撮影したものも。

杉本さんが、アメリカの番組で特集された時のものが流れていた。その時の杉本さんの言葉がおおっと思うものだった。すげぇって純粋に思った。作品もその空間の作り方も、そしてあの話した時の笑顔の柔らかさもすごいと思ったのだが、その根本にはやっぱり彼の作品作りに対する姿勢と信念がしっかりしているんだと思った。

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「私が写真という装置を使って示そうとしてきたものは、人間の記憶の古層である」 「海」は、「太古の人類が見た同じ景色を現代人が見られるか」というテーマ設定のもとに被写体として選んだ。著書「苔のむすまで」より


杉本 博司:時間の終わり
会期:2005年9月17日(土)− 2006年1月9日(月・祝)
会場:森美術館 六本木ヒルズ森タワー53F
2001年にハッセルブラッド国際写真賞を受賞するなど国際的に活躍する杉本博司。本展は1975年から2005年に制作された杉本の代表的なシリーズが初めて一堂に会する回顧展です。
現実と虚像の間を視覚が往来する《ジオラマ》や《ポートレート》、映画1本分の長時間露光による《劇場》、世界中の水平線を撮り続ける《海景》から、20世紀の代表的な建築を無限大の倍の焦点で撮影した《建築》、最近作の《影の色》、《観念の形》まで、新作・未発表作品を含む約100点が展示されます。
また、写真や光から派生して、近年は建築空間にも強い関心を持つ杉本は《護王神社―アプロプリエイト・プロポーション》、《影の色》で被写体となる空間を自らデザインしたように、本展全体の展示デザインも手掛けています。
会期中《海景》を展示する漆黒の空間に能舞台が配置され、杉本舞台美術による能公演も予定。また、コラボレーションとして、サウンド・アートの分野で世界的に活躍する池田亮司によるサウンド・インスタレーションも予定されています。 本展は、森美術館で開催後、ハーシュホーン美術館・彫刻庭園(ワシントンDC)、フォートワース美術館(テキサス)に巡回します。

ニューデザインパラダイス

ニューデザインパラダイス 「新聞」 フジテレビ 12月10日深夜 

メモ

きちんとそのもの自体を受け入れた上で、デザインを考える。

その物事の根っこを理解した上で、デザインする

永井一史さん デザイナー 博報堂

ポイント
形ではなく読む行為をどう変えるか
一日中読める新聞
現在の新聞のよさを生かす


今ある普通の新聞をリデザインしてみるという番組。

リデザイン後
・どこでも読める、持ち運びも簡単。サイズはA4
・一面のビジュアル化。表紙は写真一枚のビジュアルで表したり。一目で分かる
・記事の重要度は記事の大きさで統一して分ける。
・最後のページは日記代わり
・表紙(ビジュアルニュース)と裏(日記)だけを抜いて保存できる
・種類による見出しの色分け
・地方で何が起こっているかわかる、日本地図
・抜いて保存できる連載小説

新聞を読むという行為のデザイン

先週、東大の複雑系の池上高志さんが話していた、作品そのものは同じでも、その時の心境によって見え方は変わる。だから、作品を見る前の、その人の気分を良くする。すなわち、一人ひとりにあった話などをする。そうすると、その後見る作品が良く見える。インプット段階でオーダーメイドにする。するとアウトプット段階で、見た人が良いものを見たと感じれる。作品を取り上げてそんなことを話していたことを思い出した。